No.00119 戦いに挑む戦士

古代ローマ インタリオ リング
『戦いに挑む戦士』
古代ローマ インタリオ リング グロボロ アンティーク 事物大
←実物大
ブラウザによって大きさが違いますが、1円玉(直径2cm)を置いてみれば実物との大小比が分かります

『戦いに挑む戦士』
古代ローマ インタリオ リング

<インタリオ>
古代ローマ(紀元前1世紀〜1世紀)
アゲート
技法:グロボロ
インタリオ 1,3cm×1cm 重量4,2g
<回転式指輪>
モダン22ctゴールド(ペンダントとしても使えます)
指輪のサイズ 11(変更可能)

¥680,000-(税込8%)

彫りの良さ、石の珍しさと美しさ、モチーフの面白さ、全てが備わった古代ローマトップレベルのインタリオ・リングです♪
小さな石に表現されたリアリティ溢れる古代の戦士の姿は、知的好奇心を捕らえて放さないまさにロマンと魅力あふれる宝物です!♪

古代ローマ インタリオ リング
『戦いに挑む戦士』

『古代ギリシャ・ローマ独特の技法:グロボロ』

このインタリオは"グロボロ"と呼ばれる、古代ギリシャ・ローマ独特の技法が使われています。
 
最初にドリルを使って胸の筋肉や膝部分を丸く彫って印を付け、その印を繋げるようにモチーフを彫り進めていく技法です。夜空の星も線でつないでいくと星座になりますが、あのような感じだったのかなと思います。この技法を使うことで、より精確かつ早くインタリオを彫ることができました。

古代ローマ インタリオ リング
『戦いに挑む戦士』

 

<グロボロ技法が解る画像>

胸の筋肉や肩、兜を始め、左右の膝など、基点になる部分がドリルで丸く彫られていることが解ります。

腰の鎧のような部分にも、連続する丸い彫り跡があります。基点としての印付だけでなく、表現の1手法としてもドリルが使われていた可能性が考えられます。



インタリオの詳しい説明は《知られざるインタリオ》でご覧下さい。




 

古代ローマ インタリオ リング
『戦いに挑む戦士』

このインタリオの魅力の1つが、モチーフの面白さです。

古代ローマの戦士の装備は時代によって変化します。まず戦士が持つ盾を見てみると、楕円形の大型の盾(スクトゥム)が彫られています。

古代ギリシャの花瓶に描かれた戦士
(紀元前550年)
The Aemilius Paullus Monumentに彫刻されたローマ軍戦士
(紀元前122年-紀元前115年)

古代ローマ初期(初期の共和政時代)のローマ軍兵士は、古代ギリシャ重装歩兵伝来の小さな円形の盾を使っていました。その後、共和政時代(紀元前508年 - 紀元前27年)は大型の楕円形の盾が使われるようになりました。紀元前122年-紀元前115年のレリーフにも、大型の楕円形の盾を持つローマ軍兵士が彫刻されています。

五賢帝トラヤヌス
(53-117年)
トラヤヌスの記念柱(113年):ダキア戦争(101-102、105-106年)勝利記念 トラヤヌス記念柱に彫刻されたテストゥド隊列の石膏模型(ローマ文明博物館)

古代ローマ軍の盾装備としては、長方形の大盾を思い浮かべる方も多いと思います。ローマ軍特有のテストゥド(亀甲)隊列は、映画などでもおなじみですね。

盾の形状が大型の楕円形から長方形に変わったのは、帝政ローマ前後(紀元前27年)です。盾の進化により遠征しやすくなり、”至高の皇帝”とも言われるトラヤヌス帝時代には最大領土を獲得しています。

この長方形の盾は3世紀の終わりには姿を消し、その後はまた円形や楕円形の盾が使用されるようになりました。

エウロポスの砦(116年にトラヤヌス帝の遠征でローマ帝国に編入) エウロポスの砦で見つかった長方形スクトゥム

 

古代ローマ インタリオ リング
『戦いに挑む戦士』

戦士のモチーフは古代ローマのインタリオでは人気がありましたが、このような細部まで彫り込まれた表現は極めて珍しいです。

古代ローマは階級によってはっきりと服装が分けられていました。軍人の装備もそうです。

このインタリオは、当時の彫りとしては極めて優れています。インタリオは当時印鑑としての役割があり、一般市民にも広く普及していました。このため、古代ローマのインタリオはレベルの低い物から第一級品まで、数多く存在します。
高い地位で重要な役割を果たしていた人物には、偽造防止や判別しすさも兼ねて、よりレベルが高いインタリオが必要とされました。

粘土に押した画像
ユリウス・カエサル(紀元前100年-紀元前44年) 古代ローマのロリカ・スクアマタの鎧(ロイヤル・オンタリオ美術館)

この粘土は少し柔らかいせいか、細かい彫りの線が出ていません。このインタリオはそれだけ細密な彫りだということです!しかし兜、マント、盾を握る手、腰の装備まで十分に解ります。インタリオに彫られた戦士の装備で、持ち主がどのような地位の人物かが解ったはずです。このインタリオを作らせた人物が、高い地位で重要な役割を担っていたことは想像に難くありません。

グロボロで表現された腰の装備は、共和政ローマの政治家・軍人・文筆家のユリウス・カエサル像の物にも似ています。詳細は調査中ですが、ロリカ・スクアマタ(小札鎧)の可能性も考えられます。ロリカ・スクアマタは、皮鎧の上に、薄く伸ばした小さな金属片を鱗状に取り付けたスケイルメイルの一種で、ローマ軍では共和政期に最も普及していました。共和政、帝政期に共通して古代ローマ軍に最も普及していたのはロリカ・ハマタ(鎖帷子)です。ロリカ・スクアマタはロリカ・ハマタと比べて高価だったため、指揮官階級や一部の兵科にのみ使用されていました。いずれにせよ、インタリオの戦士は高い地位にいた可能性が高いのです。

ちなみにロリカ・スクアマタの鱗状の小札は紐で繋がれていたため、今の所完全な形でロリカ・スクアマタが発見されたことはなく、発掘品は全て断片の状態です。鱗のサイズや形状も、特に統一規格はありませんでした。

 

側面 側面
古代ローマ インタリオ リング

小さいながら、厚みのあるカボッションで形もとても綺麗です。
フラットな面ではなく、カボッション・カットにインタリオを彫ってあるため、余計に彫りに立体感を感じるのです。技術的にはフラットな面に彫るより遙かに難しいため、特に優れたインタリオならではのものです。

また、古代ローマのインタリオとしては珍しく、下層が白で上層が茶色の二層アゲートが使われています。正面から見た際、下層の白が縁取りのように見えて、非常に印象的なのです!!!♪

 

古代ローマ インタリオ リング
『戦いに挑む戦士』

古代ローマ戦士の筋肉美まで彫った、実に見事なインタリオです!!
これは年代の古いインタリオの中でも極めて優れたインタリオといえます。良いインタリオの条件である「彫りの良さ」、「石の美しさ」、「モチーフの珍しさ」の全てを、高いレベルで兼ね備えています。しかもそれぞれの魅力を、このように全体のバランス良く有してるインタリオは本当に珍しいものです!

画像で見ると大きく感じるかもしれませんが、このインタリオは1,2cm×1cmというとても小さな石に彫られているのです。それだけに、この細密な彫りは古代ローマのトップレベルのインタリオと言える作品なのです!!

古代ローマ インタリオ リング
『戦いに挑む戦士』
古代ローマ インタリオ リング
『戦いに挑む戦士』

インタリオの彫りの特徴、モチーフの戦士の装備等の総合判断からより限定し、このインタリオは紀元前1世紀頃に作られたインタリオだと推測されます。

粘土に押した画像

戦士の足下には鎧が置いてあります。インタリオの戦士はマントを着用し、盾も装備しているので、既に鎧は着用していると考えられます。

指揮官クラスのこの戦士が、率先して装備を整え、まだ装備を整えきれていない部下に「早く出陣するぞ!」と、勇ましく発破をかけている様子を表現しているのではないかと推測しています。

 

このインタリオはルースだったため、安く仕入れることができました。シャンクまでオリジナルでこれだけのインタリオだと、相当高価になってしまいます。

このスイベル式のシャンクは、古代エジプト、そしてその影響を受けた古代エトルリアに見られるスカラベのリングに発想を得て、Genが職人にオールハンドメイドで作ってもらったものです。もちろん鋳造ではありませんし、丁寧にマット仕上しています。指輪だけでなくペンダントとしても使用できるのが特徴です。古代の分野で権威とされるヨーロッパの知り合いに見せたところ、日本の職人はとても腕が良いとお墨付きをもらったものです。優れたアンティークジュエリーを作ってきたヨーロッパですが、現代の職人はその人物曰く下手くそなんだそうです。私も現代の職人による仕事を見ましたが、残念ながら否定はしません。

ペンダントとして下げた画像
古代様式で作った回転式の指輪なので、古代のインタリオの良さを引き立てつつ、指輪とペンダントの両方で楽しんで頂けます!♪

撮影に使っているような、作りが良いアンティークのゴールドチェーンをご希望の方には別売でお付け致します。いくつかご用意がございますので、ご希望の方には価格等をお知らせ致します(チェーンのみの販売はしておりません)。現代の18ctゴールドチェーンをご希望の方には実費でお付け致します。高級シルクコードをご希望の方にはサービスでお付け致します。

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