No.00015 リモージュの遊び心

皆さんは左右の画像で違いがあることに気づかれましたでしょうか?
このリモージュ・エナメルは、独創的なアイデアのエナメルなのです!!

アールデコ リモージュ・エナメル ブローチ

『リモージュの遊び心』
アールデコ リモージュ・エナメル ブローチ

フランス 1920年〜1930年頃
リモージュ・エナメル(ペイントエナメル)、18K
2,2cm×4,3cm
SOLD

リモージュ・エナメルというと、人物をカラフルな色彩で描いた19世紀後期の物が圧倒的に多く、それらの作品は珍しい物ではありません。しかしこのブローチは、「これがリモージュ・エナメル?」と思ってしまうほど珍しい物です!!

エナメルで描かれているのはアールデコならではの、抽象絵画を思わせるアーティスティックなデザインです。ゴールドのフレームも、シンプルなデザインでアールデコらしい物です。

アールデコ リモージュ・エナメル ブローチ
アールデコ リモージュ・エナメル ブローチ アールデコ リモージュ・エナメル ブローチ

さらにこの作品ならではの大きな特徴が、エナメルがフラットではなくて可成り凹凸があることです!!
透明なエナメルに大きな厚みの差をつけることで、光の当たり具合によってエナメルの色や表面の光沢が変化して見える効果を狙ったものなのです!!

このエナメルは過去に見たことも聞いたこともない、独創的技法で作られているのです!!

一番下の層は銀色のエナメルを使い、まるで銀の地金を荒らしたような表面を形成しています。
どうやらその銀色の下引き層上に透明なエナメルを施し、そこに何色かのガラス釉で絵を描き、最後に透明なガラス釉を塗って作ったようです。ガラス釉を少しずつ塗り重ねては、炉に入れて約800度の熱で焼き付けるのですが、透明なガラス釉の部分は相当に深い凸凹なので、相当な回数この行程を繰り返したはずです!!

エナメルは非常に手間が掛かる上、それぞれのガラス釉の熱膨張率が違いすぎると制作途中で割れてしまうという、非常に難しい技術です。ただでさえ難しいエナメルですが、この作品は普通のエナメルの何倍も多くの手間と技術を掛けて作っているのです!!

たぶん作者は面白い技法が閃いて、どうしても挑戦してみたくなって作ったのだと思います。きっと、楽しくて楽しくて夢中になって作ったんだろうなと僕には思えるのです。

販売済みのリモージュ エナメルブローチもよく見かける物とは違う珍しい色彩ですが、このデコのリモージュ・エナメルは全く別物と思える極めて珍しい物です!

《永遠に変わらぬガラス質の芸術、それがエナメル》でエナメルの技法はご参照下さい。

アールデコ リモージュ・エナメル ブローチ 中央部のエナメルは、可成り厚く形成されているのが分かります。
アールデコ リモージュ・エナメル ブローチ
文字はもちろんエナメルで描いてあります

さらに裏側の縁の部分にご注目下さい!「Issanchou Limoges.」と書いている面は、古くなった紙のシール縁が、ギザギザになって剥がれかけているように見えますよね?でも、よ〜く見ると実はこれ、そういう風に見えるよう、わざわざエナメルで作ってあるんです!遊び心満点の裏の作りには思わずにんまりしてしまいます!作者はこの作品で、思いっきりやりたかったことをやったんでしょうね♪実に愉快です♪

アールデコ リモージュ・エナメル ブローチ

この作品は作者が持てるアイデア、手間、技術を全て使って、細部まで計算しつくして作った渾身の作品だからこそ、こうして全体像を見た時に直感的に"美しい"と感じることができるのでしょう。このような表現は、透明なエナメル作品だからできるものなのです。顔料・染料を使った普通の絵画ではこんな表現はできません。この美しい透明感は、画像ではなかなか実感が湧かないと思いますので、ぜひ実物をご覧になって頂きたいと思います。

ゴールドのフレームは、四箇所にスリットが入っています。これはヤスリで一つ一つを擦りあげたものです。表面と裏面を比較してみると、機械による量産品とは違う手仕事による仕上がり感じます♪

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