No.00121 モンタナの大空

エドワーディアン サファイヤ リング アンティークジュエリー モンタナ ヨーゴ峡谷

『モンタナの大空』
エドワーディアン サファイア リング

イギリス1910年頃
サファイア、天然真珠、オールドヨーロピアンカット・ダイヤモンド、プラチナ&ゴールド(18ctゴールド)
ベゼル 1cm×1cm
サイズ 16号(変更可能)
重量 2,6g
SOLD

スカイブルーの美しいサファイアと、エドワーディアンらしいデザインセンスの良さ、アンティークらしい作りの良さが揃った魅力あふれるリングです♪

実物大
←実物大
ブラウザによって大きさが違いますが、1円玉(直径2cm)を置いてみれば実物との大小の比率が分かります。
斜め 裏
エドワーディアン サファイヤ リング アンティークジュエリー モンタナ ヨーゴ峡谷

ハイスペックの顕微鏡でも内包物が見えない、実にクリアで美しいスカイブルーのサファイアです♪

上の画像から解る通り、このサファイアはテーブルがフラット、底面は尖った形状です。あまりにも透明度が高いため、見る角度によっては左の画像の通り、底面が透けすぎてどんな形状の石なのか混乱してしまうほどです!!

ヨーゴ峡谷産のモンタナ・サファイヤのエドワーディアン・リング

人類がサファイアの合成に初めて成功したのは1907年です。いつも宝石はベテラン鑑定士に鑑別してもらうのですが、顕微鏡を覗きながら「あれっ?内包物が全然ない。合成じゃないかなぁ。」と言うので焦りました。さらに光学的な分析をした結果、人工石では出ない蛍光を呈したので、間違いなく天然のサファイアと結果が出ています。

産地は特定できないと言われたのですが、実はアンティークならではの石だからである可能性が高いのです・・。

モンタナサファイアについて

19世紀半ばから終わりにかけて、アメリカ北西部のモンタナ州各地で、ゴールドラッシュの砂金探鉱者により次々とサファイアが発見されました。

 

東西300kmに及ぶ広大な地域に、大きく分けて4カ所のサファイア産地がありました。当初発見されたサファイアは、透明度は高いものの色が薄かったり、原石の時点で平均5mm程度の平板状結晶でしかなかったため、宝石としての価値が見いだされず注目されるには至りませんでした。

ヨーゴ峡谷では1879年に本格的に金の採掘が始まり、1895年頃に濃いブルーの結晶が発見されました。

当時はサファイアと認識されなかったようです。

ジェイク・フーバーという探鉱家がいました。金の夢にかけて、2人のパートナーと共に4万ドルの資金を調達しました。しかしながら、1年間の鉱業で3人が採掘できたのはわずか40オンスの金(700ドル相当)に過ぎませんでした。

他に見つかったのは青い小さな小石くらいでした。水門の箱で見つけた小石を他の鉱夫は捨てましたが、フーバーはただ1人、青い小石をシガーボックス一杯に集めて、ニューヨークのティファニーに送って鑑別を依頼したのです。

水門で金・砂利を選別する様子(カリフォルニア)

当時のティファニーには、クンツ博士という鉱物学と宝石学の権威がいました。少年時代から鉱物への興味が高かった人物で、独学とフィールドワークでその分野のエキスパートとなりました。1879年、23歳で入社したティファニーで最終的に副社長にまでなっています。

 

ジョージ・フレデリック・クンツ(1856-1932年)

クンツとティファニーの出会いも、大変興味深いものです。クンツは10代にして、4000点以上の鉱物を蒐集していました。20歳そこそこのクンツは、自身の住むニュージャージーで集めた美しい宝石を袋に詰め、単身ティファニーの本社に乗り込み、創業者チャールズ・ルイス・ティファニーとの面会を求めたのです。 

クンツは机上にトルマリンを広げ、「アメリカにはまだ発見されていない宝石がたくさんある」と魅力的に語りました。それを受けたチャールズの行動が、後の宝石業界に大きな影響を与えました。「費用は気にせずに、美しいと思う宝石を全て届けなさい」と言って、クンツに大金を手渡したのです。
これが、後に世界的な宝石学者になるジョージ・フレデリック・クンツの誕生です。 

チャールズ・ルイス・ティファニー(1812-1902年)

クンツ博士は送られてきた原石を鑑別し、地上で最も質の高いサファイアであると評しました。

このモンタナの大空を想像させる、誰もが思わず見とれる魅惑あふれる色合いの石は、1900年のパリ万国博覧会でティファニーの展示品の主役として出品されることになったのです。美しいモンタナサファイアを使ったこれらのジュエリーコレクションは最高賞を受賞しています。

グレーシャー国立公園(アメリカ モンタナ州)
モンタナ州は映画『モンタナの風に抱かれて』の舞台にもなった、雄大で美しい自然がある地域です

ようやくモンタナのサファイアが世に知られるようになりました。宝石として使うことができるサファイアはヨーゴ峡谷のものだけでしたが、色が淡かった他産地のサファイアも時計や精密機械、金属加工など産業用途として相当量が採掘されました。20世紀前半にはロック渓谷のアナコンダとサファイア渓谷の2ヶ所だけで1906〜1923年の間に38トンのサファイアが産業用として出荷されたとの記録が残っています。

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モンタナサファイア ペンダント
アメリカ 1900年頃
SOLD
ホースシュー ブローチ
アメリカ 1910年頃
SOLD
モンタナサファイア リング
イギリス 1920年頃
SOLD
モンタナサファイアリング
オーストリア 1920年頃
SOLD

ヨーゴ峡谷の上質のモンタナサファイアは、セイロン産のサファイアよりも強い光沢感があり、明るい色合いで美しい石です。最も質の良いモンタナサファイアは、当時セイロン産の石よりずっと高価な石だったのです!

フーバーがサファイアを発見したヨーゴ峡谷の鉱山は、イギリス企業に買収されました。パートナーだった他の2人は、フーバーが鉱業に適さないと考えた別の地域で鉱業を始め、しばらくはイギリス鉱山とアメリカ鉱山として存在しました。イギリス鉱山は大変うまくいきましたが、丘陵地帯にあったイギリス鉱山と異なり、アクセスが厳しい険しい崖に集中していたアメリカ鉱山は操業がうまくいかず、何度もオーナーが代わり、最終的にはイギリス鉱山に統合されることになりました。イギリスの企業によって採掘された原石は全てイギリスに送られたため、ヨーゴ峡谷のモンタナサファイアのジュエリーの大半はイギリスで作られています。
合併した鉱山も、長くは続きませんでした。1907年に合成サファイアの技術ができてから、まず競争力が低下した産業用サファイア鉱山の大半が閉山となりました。宝石サファイアの需要だけはまだあったのですが、1914-1918年の第一次世界大戦でイギリス経済が衰退して宝石需要が低下していた所に、さらに1923年に大洪水が発生してヨーゴ峡谷鉱山に大きな打撃が加わりました。イギリスは資本投入を断念し、手を引くことになりました。

見捨てられたモンタナサファイアでしたが、1970年代後半から加熱処理ができるようになると、透明度の高い色合いを見せるモンタナサファイアの人気が再び高まり、1990年代には百万カラット超が出荷されました。しかしながらそれも長くは続かず、加熱が必要な低品質な石ですらあっと言う間に採り尽くされてしまいました。何度も閉山と再開発が繰り返されながら、2005年を最後に鉱山は閉鎖されました。今は観光客向けの施設が残るだけです。左はサファイア探し体験の様子です。

 

エドワーディアン サファイヤ リング アンティークジュエリー モンタナ ヨーゴ峡谷

リングの年代、内包物がない透明度の高さ、モンタナの空のような美しい色合いと煌めき。これらの特徴から、この指輪の石はヨーゴ峡谷産のモンタナサファイアでほぼ間違いないでしょう。

ヨーゴ峡谷のサファイアは酸化アルミニウムの結晶として優れているため、透明度が高く強い煌めきを持つのです。この特別なサファイアは加熱処理には向かず、加熱すると色が淡くなったり汚い色になってしまうそうです。

エドワーディアン サファイヤ リング アンティークジュエリー モンタナ ヨーゴ峡谷

美しいサファイアの魅力をさらに惹き立たせる、エドワーディアンらしいデザインセンスの良さも魅力です。

正方形にカットしたサファイアを、当時やはり高価だった真円の天然真珠で囲み、四隅にはダイヤモンドをあしらっています。ダイヤモンドの凝ったデザインの台座が、このリング全体の雰囲気をさらに引き上げています♪

側面 斜め
宝石の台座はプラチナにゴールドバックですが、これはプラチナが初めて使われ始めた頃、プラチナが今の数十倍もしたエドワーディアンに作られたことを示すものです。
エドワーディアン サファイヤ リング アンティークジュエリー 拡大 拡大画像から解るように、プラチナのミルも素晴らしいです。繊細精緻なミルは、一つ一つタガネで打った後にヤスリで頭を丸く仕上げてあるのがはっきり解ります!!!♪

これは高度な技術を持った職人が時間をたっぷりかけて作った証しであり、エドワーディアンでもハイレベルの作りの指輪といえるのです!♪

エドワーディアンの時代は、天然真珠が歴史上最も人気が高く高価でもあった時代だけに、小さな天然真珠をハーフパールではなく丸ごと使っているところが、良い指輪として作られた証しです!!♪


『参考』
養殖真珠と天然真珠の違い
裏 裏
コンディションは全体にとても良い状態です。
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上質なヨーゴ峡谷産モンタナサファイアの特徴である、強い煌めきが最大限楽しめるカットを施してあるため、ご覧の通り少し角度を変えただけでも石の煌めきが変化します♪

澄みきったスカイブルーの石は見ていて飽きることがありません。濃い青のサファイアや、淡いブルーのアクアマリンも美しいですが、それとはまた違う魅力があります。モンタナの大空を連想させる美しい石は、まさに大自然の恵みですね♪

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