クレオパトラと天然真珠

これは2012年にアラブ首長国連邦ウンム・アル・カイワイン沿岸地域の新石器時代の遺跡から発見された、約7500年前の天然真珠です。

現在確認されている天然真珠では世界最古のものです。

古代より、いかに天然真珠が『富と権力の象徴』だったかが分かるクレオパトラのエピソードがあります。

現在確認されている世界最古の天然真珠(紀元前5,500年頃)
クレオパトラの宴会

古代エジプト最後のファラオ、クレオパトラは当時世界最大の真珠の耳飾りを所有していました。

古代ローマの将軍アントニウスがエジプトに来た際、連日豪華な宴会を開いていました。

ある時、アントニウスにクレオパトラは「これまでに見たことがない豪華な宴会を開いてみせる」という賭を提案しました。

古代エジプトのファラオ クレオパトラ7世の宴会
古代ローマの将軍マルクス・アントニウスの金貨

美食に飽きたローマの将軍にとって、ちょっとくらい豪華な宴会程度では感動などありません。

「何だ、いつもと変わらないではないか。」とコメントしました。

マルクス・アントニウス(紀元前83-紀元前30年)
クレオパトラがアントニウスに賭けをして天然真珠のイヤリングを酢に入れて飲もうとする様子を描いた絵画

するとクレオパトラは片方の耳から天然真珠を外し、ワインビネガーに入れて溶かし、それを一気に飲み干したのです。

当時、この世界最大の天然真珠は小国が1つ買えるくらいの価値がありました。

賭は誰もが認めるクレオパトラの勝ちとなりました。

美しさだけでなく知力も兼ね備えた伝説のファラオ、クレオパトラらしいエピソードですが、その富と権力、駆け引きの能力、潔さを表すのが極上の天然真珠であることがポイントですね。

現代のいくらでも安値で量産可能、かつ美しくもない養殖真珠しか知らないとこのエピソードはいまいちピンとこないと思います。

現代だと、世界最大の美しいダイヤモンドを保有していたのに「寒いでしょうから、最高に贅沢な方法で暖めて差し上げます。」と、火をつけてあっさり灰にして見せたのと同じ感じと言えばご想像いただきやすいでしょうか。

古代エジプトのファラオ クレオパトラ7世(紀元前69-紀元前30年)
古代ローマの天然真珠&エメラルドのピアス(ルーブル美術館)

古代より、養殖真珠に駆逐されるまでは天然真珠は至高の宝石でした。

採れる量が少なく、いつの時代も需要に対して不足していたので、だいたいはジュエリーはリメイクされてそのままの形では残っていません。

すぐに変色が始まる養殖真珠と違い、天然真珠は2千年近く経ってもこれほど美しいままです。

もしかすると、お手持ちの天然真珠のネックレスの中には古代に採れた珠も混じっていたりもするのかもしれませんね。

古代ローマの耳飾り(2世紀-3世紀) ルーブル美術館所蔵

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