No.00075 愛の錠前

キャッツアイが嵌め込まれたハート型の美しいヴィクトリアンのゴールド・パドロック

立体感ある美しいシルエットのハート型に、19世紀のゴールドジュエリーならではの巧みな彫金で模様が彫られています!!♪

模様がアシンメトリーなのも良いですね〜!

中央には妖しい輝きのキャッツアイが、極小のローズカットダイヤモンドに囲まれてセットされているのも魅力的です♪!

 

『愛の錠前』
パドロック ペンダント

イギリス 19世紀中期
キャッツアイ、ローズカットダイヤモンド、18ctゴールド
3,2cm×2cm(本体のみ)
重量 6,7g
SOLD

パドロックはリージェンシー(摂政王太子時代)に最も流行した、遊び心満点のジュエリーです!♪

ハートというだけでも愛のモチーフですが、さらに鍵(錠前)の形なんですから、絶対に離れられない深い愛ってとこでしょうかね〜!(笑)全てを説明せずとも、物に意味やメッセージを込めて互いを理解する。現代より遙かに教養とセンスを尊んだ時代ならではのジュエリーという感じですね♪

実物大
←実物大
ブラウザによって大きさが違いますが、1円玉(直径2cm)を置いてみれば実物との大小比が分かります

リージェンシーはアイジュエリー(ラバーズ・アイ)が流行した時代でもあります。「恋人の目」をジュエリーに入れることで、どんな時でも恋人に見つめられているように想いになれるということがが人気のポイントだったようです。
このパドロックに付いているのは、光を当てると白い一本の光条が細くくっきり浮き上がる、まさに猫の眼を思わせるキャッツアイです。光源を左右に動かしても線がくずれずに移動するので、いろいろな角度で見てもキャッツアイらしい不思議な魅力を感じます!持ち主の恋人は猫のような妖艶な眼を持つ人物だったのかもしれませんね♪
このパドロックは元は開け閉め出来た物ですが、今は固定されて開け閉めは出来ません。

 

【参考】リージェンシーとパドロックジュエリー

イギリス国王ジョージ4世(1762-1830年)

『リージェンシー(摂政王太子時代)』

リージェンシーとはジョージ4世が父ジョージ3世の代わりにイギリスを統治していた1811〜1820年のことを言いますが、広義ではジョージ3世の治世の後半である1795年からウィリアム4世が死去する1837年までを指します。

ジョージ4世は「イングランド1のジェントルマン」と言われるほど魅力と教養に溢れる人物でした。贅沢な生活と多数の愛人を持つ、所謂"遊び人"でもありました。プリンス・オブ・ウェールズはファッションリーダーでもあり、当時の文化や流行にも大きく貢献しています。

南京錠技術の発達とタイミングも合ったことで、イギリスの優れた金細工師達によりラブジュエリーとしてのパドロック作られ、ロマンチックを好んだ当時の人たちに特に人気があったのもこの時代です。愛する人への贈り物として作られました。最も高価なものは金で作られ、銀で作られることもありました。安価なものでは、シルバーギルト、ピンチベック、その他の価値の低い金属でも作られるほどの人気モチーフでした。金で作られたものの中でも、特に贅沢なものはダイヤモンドなどの宝石や真珠で装飾が施されています。

この時代に編み出されたハートモチーフの鍵型ペンダントは、現代まで続く人気モチーフです。最近でもティファニーで販売されていますね。優れた感性、優れたデザインは時代も地域までも超えます。キャッツアイのパドロックも全く古くさい印象はなく、アンティークジュエリーなのにむしろモダンな印象さえあります♪

ちなみに"遊び人"が王様だと政治・経済はめちゃくちゃになりますが、遊び人は往々にしてセンスが良いのと金に糸目を付けずに遊ぶので、文化的には良い時代になります。ジョージ4世も新しい形のレジャー、スタイル、趣味のパトロンだったそうで、ジュエリーやファッションだけでなく、建築物や調度品含めて広く文化に貢献しています。その後のヴィクトリア王女治世では、真面目な人物がトップになると文化的にはつまらなくなってしまうのは、みなさん実感されている通りです(笑)その後のエドワード7世はまた遊び人で、エドワーディアンは洗練された雰囲気のジュエリーが多くなることはみなさんご存じの通りです(笑)

2018.2時点で販売中のティファニーの18Kペンダント(¥302,400-)
【引用】TIFFANY & CO / ©T&CO
【引用】TIFFANY & CO / ©T&CO
【引用】TIFFANY & CO / ©T&CO
現代のその他のティファニー社ゴールド・ロックハートペンダント

【参考】過去に販売したパドロックジュエリー

パドロックはブレスレットのチェーンを留めるように作られたものが多かったようです。愛する人のか弱き手首を、愛の鎖でロックする・・。何ともロマンチックですね♪♪
パドロック付きブレスレット 鍵付き

このブレスレットは、何と鍵で錠前を開け閉めして使うタイプでした。 こういう面白い機構が付いていると嬉しくなっちゃいますよね♪

でも結構大変なんですよ。
鍵で開けてブレスレットを外すのは・・・。

パドロック付きブレスレット 鍵付き パドロック べっ甲 こちらはチェーンまでピケ(べっ甲に金象嵌)で作られた、珍しい物でした!
パドロック べっ甲

パドロック アンティークジュエリー
パドロック アンティークジュエリー
パドロック 裏 アンティークジュエリー パドロック アンティークジュエリー
オモテ面だけでなく、側面から裏にかけて全てに彫金が施してある凝った作りです!♪
パドロック アンティークジュエリー

作られた当時、ハンドメイドのチェーンは非常に高価だったため、当時は長い紐でウエストあたりに下げたりもしていたそうです。

上記撮影に使っているような、作りが良いアンティークのゴールドチェーンをご希望の方には、別売でお付け致します。いくつかご用意がございますので、ご希望の方には価格等をお知らせ致します(チェーンのみの販売はしておりません)。

現代の18ctゴールドチェーンをご希望の方には実費でお付け致します。高級シルクコードをご希望の方にはサービスでお付け致します。