No.00104 虹色のアート

虹色の遊色を見せる天然オパールのバーブローチ アンティークジュエリー

石の奥深くから七色の幻想的な輝きを放つ、素晴らしい遊色効果(プレイオブカラー)のオパールです!!♪
オパールは古代より「洞察や予言の力が形になったもの」「希望と純粋さの象徴」「稲妻」「虹を閉じ込めた石」など称され、愛されてきました。大空の虹を凝縮して全て詰め込んでしまったかのような、繊細ながらもエネルギーに満ちあふれるこの美しいオパールは、繊細な美しさを好む日本人の女性にはピッタリの宝石なのです!!♪


オパール バーブローチ アンティークジュエリー
←実物大
ブラウザによって大きさが違いますが、1円玉(直径2cm)を置いてみれば実物との大小比が分かります
オパール バーブローチ アンティークジュエリー 『虹色のアート』
オパール バーブローチ

イギリス 1900年〜1910年頃
オパール、オールドヨーロピアンカット・ダイヤモンド、18ctゴールド
1,5cm×6,2cm
オパールの大きさ 0,7cm×1,2cm
重量6,2g
SOLD

いや〜、指輪にしたくなるような美しいオパールですね!!♪
厚みがある石なので、中から沸き上がって来るような遊色効果が見事です!!!♪しかも色の変化が美しい♪光の種類や角度によって異なりますが、燃えるような夕日のような赤をメインに、山吹色、蛍光グリーン、蛍光ブルーまで、実に変化に富みます。石だけ眺めていても飽きません!!♪
でも、さらにこのバーブローチはデザインが素晴らしいではありませんか!♪

オパールと大英帝国

オパール バーブローチ アンティークジュエリー

人類とオパールの歴史は古く、ローマ時代から高く評価されてきました。チェコスロバキアやハンガリーで産出されていましたが、供給量は少ない石でした。
現在、世界に供給されるオパールの4分の3以上はオーストラリア産と言われています。オーストラリアに次ぐ産地はメキシコですが、オーストラリア産の石より遊色が少なかったり無かったり、水分が多いせいで割れやすいなど、質は劣る傾向です。質・量、知名度ともに圧倒的ナンバーワンのオーストラリア産オパールですが、その歴史は大変面白いものです。

ウォルター・スコット
(1771-1832)
ガイエルンシュタインのアン

古来より愛されてきたオパールですが、実は不遇の時代があるのです。

18世紀から1880年頃まで、「不吉な石である」という信仰が広まり、忌み嫌われていたのです。この信仰はチュートン(ゲルマン)民族の迷信だと思われています。
詩人で歴史小説家ウォルター・スコットの小説"ガイエルンシュタインのアン"の影響という説もあります。

不吉なイメージが強く広まってしまった結果、この期間のオパールのアンティークジュエリーはほとんど見かけることがありません。

そんな中、1870年頃に大英帝国の植民地オーストラリアで、上質のオパールが採れる大鉱脈が発見されました。その遊色効果の美しさは、それまでの採掘地であるハンガリーの人々が「そんなにきらめく石は見たことがない、本物ではない。」というほどだったようです。

大英帝国が、七つの海を支配する最大規模の繁栄を誇ったのがヴィクトリア時代です。経済を発展させ、軍事力を強化し、植民地を増やしてさらに経済の発展を図る。植民地で発見されたオパール鉱脈は、またとない経済振興のチャンスでした。

オパールの不吉なイメージを払拭しないことには、オパールの需要が喚起できません。需要促進、輸出振興のために打たれた1手が、ヴィクトリア女王によるオパールのプロモーションでした。

女王が愛用し、さらに5人の王女の結婚の贈り物に使うなど、積極的にイメージの転換に取り組みました。ファッションリーダーである女王、王族や貴族がオパールのジュエリーを愛好することで、一挙にオパールの人気が高まったのです。

取り尽くせばいずれ枯れますが、鉱脈が発見されたばかりの1880年代から1930年頃までは、特に上質のオパールが産出されていたので、イギリスのアンティークジュエリーの中に最上質の美しいオパールのジュエリーが見られるのです!植民地から上質な石が豊富に採れて、その中から選りすぐりの石を使ってジュエリーを作ることができるのですから当然ですね♪

 

オパール バーブローチ アンティークジュエリー

アールヌーヴォー、アーツアンドクラフツの時代になると、さらにオパールは価値が高まりました。ジュエリーにおける「宝石」の位置付けは、価値観よっても異なります。従来から、価値の高い石を使ってジュエリーを作ろうという思想は多くありました。現代ジュエリーはほぼこの思想ですね。一方で当時、ジュエリーのデザインの中で、その石を使うと素晴らしくなるからその石を使おうという思想が、積極的に取り入れられるようになったのです。

このブローチのデザインをご覧ください。楕円形オパールの上下に、正方形フレームのダイヤモンドをセットした、シンプルかつシャープなデザインのバーブローチ。現代ジュエリーの原点と言えるような、シンプルモダンな優れたデザインです!!!♪アールデコ以前のジュエリーとは思えない時代の先取具合です!
通常のエドワーディアン・ジュエリーのエレガントで繊細なジュエリーとは一線を画す、次の時代を先取りしたデザインは、この極上のオパールを入手した作者が並々ならぬ才能を持っていた証しなのです!!♪これだけ美しいオパールには、余分な装飾なんて必要ないってことなんです!!

オパール バーブローチ アンティークジュエリー オパール バーブローチ アンティークジュエリー

太陽光や白色光、光の角度によって驚くほど鮮やかに色が変化します。まさに、広大なオーストラリアの空にかかった虹が、そのままこの小さな1粒の石に詰め込まれたかのような美しさです♪♪

最近ではオーストラリア鉱脈も枯れてきて、アンティークジュエリーに使われているような上質のオパールはとても少なくなってきています。

市場には、オパール薄片に石や樹脂を貼り合わせて遊色効果を高めた、おかしなものも出回っています。そのようなオパールしか見たことがない方は、このバーブローチを実際にご覧になったらきっと感動されると思います♪

 

裏
側面 充分な厚みのあるオパールであることが解ります。

小さな輪はセーフティー・チェーンを付けるための物です。