No.00111　豊穣のストライプ

植物模様と天然真珠で縦ストライプが表現された、実にエレガントで美しいロケットペンダントです！♪
2カラーの美しいゴールドワークと、デザインセンスの良さがフランスのアンティークジュエリーらしいですね♪細部までの恐ろしいほどの手間のかけ方と仕上り具合は、この時代のアンティークジュエリーの中でも群を抜いたハイレベルです！

このロケットは、ゴールドと天然真珠でストライプが形成されており、ゴールド部分は葉と実が生った蔓が這っています。

西洋において、葡萄は日本以上に縁起物とみなされています。元々ツルが伸びる植物自体が生命力の象徴とされていますが、さらにたくさんの実をつける葡萄は「豊穣」「多産」「生命力」の縁起物とされてきました。子孫繁栄のみならず、縁結びや夫婦円満の縁起物でもありました。

このペンダントのゴールドで表現された植物もきっと葡萄で、贅沢に並べられた天然真珠はたわわに実った葡萄の実に違いありません♪

イエローゴールドの蔦には、多数の粒金で小さな実を表現しています。半分にカットされた天然真珠は変色もなく、とても良い状態です。

グリーンゴールドの蔓葉は、葉っぱらしい凹凸を付けた全体の形状、下地のイエローゴールドよりさらに細かい質感のマット表面仕上げ、そして刃物を使った切り口鮮やかな葉脈の表現です！！葉っぱはたった2mmほどの大変小さな物です。それだけに作者の高度な技術と、圧倒的な手間のかけ方には感服する他はありません！

視覚に与える立体感を強調するため、端の方ほど中央部に比べて葉の大きさが小さく作られています。真珠も上下左右、端にいくほど小さくなるよう絶妙にグラデーションがつけられています！また、外周部はわざわざ溝が彫られた形状です。

このバチカンの作りを見れば、このロケット・ペンダントがどれだけハイレベルの物として作られたかが解るというものです！！

本体と同じく、日本の金工に於ける『魚子仕上げ』とほぼ同じ技法で艶消しに仕上げています。魚子仕上げは、極小の点を鏨（タガネ）で無数に打って、美しい艶消しにします。無数の点は、一見ランダムに打っているように感じるかも知れませんが、ある程度計算して打たないと、点がつぶれたり偏りが出て均一な仕上がりになりません。江戸時代にも、魚子師と言われる専門の職人がいたほど非常に高度な技術なのです！！！

このロケットの実物の魚子は、肉眼では見えないほどの超極小の点ですから、正に神業です！！
かなり鋭利な鏨を打つことになりますが、細いほど一度に痕が付けられる面積は少なく、一体どれくらいの時間をかけて何度鏨を打ったのか・・。ただ模様をつけるのと、質感を変えるのでは全く仕事のレベルが違うのです！！

これほどの魚子仕上げは、ジョージアンの金細工でも滅多に見ないぐらいの高い水準です！！

また、本体同様バチカンの端部も、溝が彫られています。

表だけでなく裏側も、本体、バチカンともに端部に溝が彫ってあります。この溝があるからこそ、全体としてキリッとした完成度の高さを感じるのです。アンティークジュエリーでも、ハイクラスの物は一段と丁寧な作りをしているものだと感心します！♪

それに、凸状の少し丸みを持った裏面全体に、半艶消にした丁寧な仕上げがしてあるのも、見ていて気持ちが良いんです！♪

同様に半艶消されたバチカンの裏に、鷲のホールマークがあります。鷲の左に打たれた刻印は、詳細不明です。

感性の鈍った状態で一見すると、ただの植物と水玉模様のストライプデザインにしか感じないかもしれません。

しかし、これほどの手間と時間とお金をかけて作られたものです。きっと、葡萄モチーフで愛する人に幸せなメッセージを込めて贈ったものだと感じるのです♪これを受け取った感性豊かな女性は、見ただけで相手の込められた想いを感じ取ったことでしょう。

豊かな感性、愛、真心を感じるものは、やはり見ていて心地よいのです♪♪

バチカンは幅があるので、ある程度幅の広いリボンを通すこともできます。ベルベットのリボンを使って、当時のようなクラシックな雰囲気で使うのも楽しそうです♪ご希望の場合は、画像のようなリボンかシルクコードをサービスでお付け致します。

上記撮影に使っているような、作りが良いアンティークのゴールドチェーンをご希望の方には、別売でお付け致します。いくつかご用意がございますので、ご希望の方には価格等をお知らせ致します（チェーンのみの販売はしておりません）。

現代の18ctゴールドチェーンをご希望の方には実費でお付け致します。