No.00108 物語の少女 |
『物語の少女』 フランス 1860年頃 19世紀中期のフランスらしい、クラシックでエレガントな雰囲気のペンダントです!♪ ハート型のロケットに王冠、蔦が這う透かし細工のフレーム、窓から見える可愛らしい少女♪まるで物語の世界を覗き込んでいる気分になれる、ロマンティックな宝物です♪ |
|||
|
このペンダントは、地の部分がブリストル・グラスで作られています。ブリストル・ブルーグラスはイギリスのブリストルで18世紀から制作されている、美しい青のガラスです。 当時ブリストルの陶芸家だったRichard Champion (1743–1791)が、化学者のWilliam Cockworthy (1705 – 1780)と共同で磁器を制作していました。Cockworthyは白い磁器に映える青釉薬の原料を探しており、美しい青を出すには良質なコバルトが必要なことを発見しました。そこで、ドイツのザクセン州にあるロイヤル・ザクセン・コバルト・ワークスから、良質な酸化コバルトを独占的に輸入できる権利を得たのです。コバルトブルーと言えば、美しい青の代名詞ですね。 |
ジョージアン ジャルディネット ブリストルグラス&ダイヤモンド ロケットペンダント フランス or イギリス 1800年頃 SOLD |
ブリストルグラス&ダイヤモンド ピアス フランス or イギリス 1850年頃 SOLD |
今でこそガラス自体が安いイメージですが、エナメルのガラスやサファイアとも違う、透明で美しい青のガラスは当時画期的な新素材として受け入れられました。 ダイヤモンドをセットしたジュエリーはイギリス王室で賞賛され、ヨーロッパの王侯貴族の間で圧倒的な人気を博したのです! |
19世紀に於いてはブリストルグラスは超高級なガラスだったので、普通は指輪に使われる場合が多く、大型のペンダント自体数は多くありません。また、ダイヤモンドと組み合わせるのが普通です。ブルーグラスに穴を開けて、ダイヤモンドを直接セットするのです。しかしこのペンダントは、2カラーゴールドの透かし細工を、少し隙間を空けて重ねてあるのが特徴です。これは僕も初めて見る、とても珍しいやり方です!! 2カラーゴールドで表現された植物も素晴らしく、繊細で巧みな彫金は19世紀のジュエリーならではのハイグレードな仕事です!♪蔓の形状も実にエレガントで、隙間から見えるブリストルグラスの青い煌めきが惹き立っています♪ |
可愛い細密画の縁の彫金も見事ですし、数多く使われたシードパールの留め方もしっかりした良い仕事です。 特に、王冠上部の少し大きめのシードパールは、台座に装飾まで施した凝った作りです。 |
バチカンが付いた王冠部分は外せるので、別々に使うことも可能です。本体だけを下げるには金具を作る必要がありますが、必要な場合はお見積りをお出し致します。何か合うペンダントをお持ちでしたら、王冠に下げて使うのも楽しそうです。 それにしても、ドレスではない、平民のように見える可愛らしい少女のミニアチュール。ペンダントトップには、豪華な王冠をあしらったバチカン。何か特別な物語が始まりそうです・・♪♪ |
裏のロケットの部分はシルバーギルトで、ロケットの部分は蝶番が付いているので、写真も入れやすいのが良いですね。 左画像のように布を入れることも可能です。青い透明なガラスに色布を重ねて、色味を変えてみるのも1つの楽しみ方かもしれません。 透明なハートのガラス蓋は面取ガラスになっており、当時のオリジナルのものです。今ではこのような美しい面取ガラスですら、難しくて作ることはできないのです。 |
←↑等倍 |
バチカンは、比較的太めのリボンも通すことができです。当時はベルベットのリボンなどで、チョーカーとして使っていた可能性もあります。 高級シルクコードやリボンをご希望の方には、サービスでお付け致します。 |