No.00137 黄金の羅針盤

1897年にヴィクトリア女王のダイヤモンド・ジュビリーを記念してバーミンガムで作られたアンティークのゴールドのコンパス(黄金の羅針盤) コンパス ペンダント 実物大
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ブラウザによって大きさが違いますが、1円玉(直径2cm)を置いてみれば実物との大小比が分かります
『黄金の羅針盤』
コンパス(方位磁石) ペンダント

イギリス(バーミンガム) 1897年
18ctゴールド
大きさ 直径2.0cm
重量 8.1g
SOLD

ヴィクトリア女王戴冠60周年のダイヤモンド・ジュビリーに沸く、1897年のイギリスで制作された稀少な18ctゴールドのコンパスです。大英帝国が栄華を極めた時代の、使って楽しむこともできる贅沢な逸品です♪
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シルバーと違って、刻印がない場合が少なくないイギリスのゴールド・ジュエリーですが、このコンパスは刻印が揃っているため、制作年や制作地まで分かるのが魅力ですね♪
1897年に、イギリスのバーミンガムで制作された18ctゴールドのコンパスです。

 

ダイヤモンド・ジュビリーに沸く1897年のイギリス

ジョージ三世イギリス国王ジョージ三世(1738-1820)

1897年はイギリスにとって特別な年です。ヘリテイジのカタログを熱心に読んで下さっている方だと、すぐにピンときた方もいらっしゃるでしょうか。
1837年、弱冠18歳でヴィクトリアがイギリスの若き女王となりました。その即位60年となる年が1897年なのです。

それまでの歴代最長は、ジョージ三世の在位期間59年96日間でした。彼はろくでもないバカ息子(笑)ジョージ四世のせいもあって精神疾患を患い、晩年は政治ができないどころか、死ぬまでウィンザー城に幽閉されるというボロボロな最期でしたが・・。


1896年9月23日に、ヴィクトリア女王はこのジョージ3世のイギリス王の歴代最長の在位期間を塗り替えましたが、1897年6月の在位60周年まで祝賀行事を延期することにしたのでした。

ヴィクトリア女王の即位60周年を祝うダイヤモンド・ジュビリーのパレードヴィクトリア女王の即位60周年ダイヤモンド・ジュビリーのパレード(1897年)
ヴィクトリア女王の即位60周年を記念したダイヤモンド・ジュビリーのパレード(1897年)

ヴィクトリア女王の即位60周年の祝賀は、ダイヤモンド・ジュビリーとして華々しく執り行われました。
前王や前の政治により、10代のヴィクトリアが戴冠した頃のイギリス財政は酷い状況でした。誰がその後の大英帝国の反映を予想したでしょうか。

ダイヤモンド・ジュビリーを迎えた19世紀の終わり、イギリスは地球上で最も強力な国となっていました。大英帝国を築き、世界の人口の4分の1以上(そして全ての大陸の一部)が支配下にあり、その全ての頂点に立つのが歴代最長の在位期間を誇るヴィクトリア女王なのです。

偉大なる女王のパレードを見るため、バッキンガム宮殿の外では、前日に押し寄せた何千人ものイギリス人が公園で眠り、当日は何十万人という人々が沿道にごった返して祝ったそうです。

ヴィクトリア女王の戴冠時の肖像画ヴィクトリア女王(1819-1901年)1838年

通常このような式典の場合、各国の王室・皇室を招いたものになるのですが、植民地大臣だったジョゼフ・チェンバレンの助言もあり、大英帝国の祭典という側面も持たせることになりました。

世界各地の植民地の首相や、駐留連帯代表者が集められ、植民地首相たちにはメダルが授与されました。

大英帝国の統治者の"真の王冠"の宝石は"植民地"なのだそうです。その祝いでもあるのです。それこそ、女王を超えることなんてできませんね。全世界が、大英帝国の偉大さを改めて思い知ったことでしょう。

有栖川宮威仁親王有栖川宮威仁親王(1862-1913) 伊藤博文伊藤博文(1841-1909)

日本からも有栖川宮威仁親王と伊藤博文が出席し、伊藤博文は銀製ジュビリー記念章を授与されています。

偉大なる大英帝国の女王と祭典を目の当たりにし、その後の日本の行く末に大なる影響があったことは、想像に難くありませんね。

記念品も多く作られ、庶民向けのマグカップなどは今でも市場で見かけることができます。まあ、現代と同じですね。

高価な物としては、ゴールドの記念コインも発行されました。10代で戴冠した頃の若い顔と、偉大なる女王となった当時の顔が両面にデザインされたものです。100年以上も昔のコインということで現在はプレミアムが付き、すごい値段になっています(ウン百万円)。コイン・コレクターの間では、1897年は有名な年なのです。

ダイヤモンドジュビリー ヴィクトリア女王 喪服

左はヴィクトリア女王と2人の娘たちです。ダイヤモンド・ジュビリーを一緒に祝うことができなかった最愛の夫アルバートを想い、祝いの日であるこの日ですら黒の喪服で参加したそうです。偉大なる女王と、愛情深い1人の女性という、アンバランスで人間らしい感じが、何とも魅力に感じてしまいます。

ヴィクトリア女王はこの日を「決して忘れられない日」と言い、大英帝国は決して太陽が沈まない国と思えたと日記に書き残しています。その後、彼女は1901年まで生き、81歳の生涯を終えました。

 

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大英帝国が栄華を極め、帝国民が全てが喜び祝賀に沸く、そういう時に作られたのがこの黄金のコンパスなのです。イギリスでは15ctゴールドのジュエリーも少なくない中、18ctゴールドで作られたこのコンパスは、間違いなく高価なものとして作られたものです。

18金文化のフランスと違ってイギリスの場合、こういうジュエリーというよりは小物の範疇に入る物は、ゴールドで作られていてもせいぜい9金で、ほとんどは金メッキか金張りです。18ctゴールドで作られて刻印まで揃っているイギリス製コンパスは、とても珍しい存在なのです。やはり、ダイヤモンド・ジュビリーに沸く1897年に作られた物だからだと推測しています。
ダイヤモンド・ジュビリーのような、世の中全体が浮かれている時には特別で贅沢な物が作り出されるものなのです。偉大な女王陛下のお祝い気分で特別に作られた、記念気分のコンパスだったからこそ、その記念すべき年に制作されたことが分かるよう、わざわざ刻印をしたのだと思います。コンパス・コレクターならずとも欲しくなるような逸品なのです!!♪

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表側は、東西南北を表すEWSNが赤い文字で描かれていますが、裏側は黒い文字です。もちろん実用品として使うことは可能ですが、これだけ贅沢な金の使い方を見ると、実用的な道具というよりはステータスやセンスの良さを示す自慢の品だったという感じですね。
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ゴールドのチェーンはもちろん合いますが、左のようにコードを通して少しカジュアルな印象でお使いいただくのもオススメです。

ご希望の方にはサービス致します。

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イギリスは様々なスポーツの発祥の地としても有名です。
今でも自然とスポーツが大好きな国民性ですが、当時スポーツ・フィッシングや狩りの時などにも使っていたのでしょうか。

日本でも、ちょっとゴルフの時などに自然の中で使ってみるのも面白そうだなぁと感じました。そう言えば、ゴルフの発祥の地もイギリスですね♪


ちなみに私は下手くそです。スコアを聞いてはいけません(笑)