皆さん、このヴィーナスの表情を見てください！

優れたカメオは顔の表情に表れるのです。

竪琴の弦の繊細な線も綺麗に彫られていますが、その奥にヴィーナスの左手まで表現されているのを見ると、思わず「おーっと」が出てしまいます。

こういう仕事に、作者の良い物を作ろうという情熱と物作りを楽しんでいる姿が目に浮かびますね。

ヴィーナスの衣服は古代ギリシャ・ローマのキトンというハイウエストの衣服ですが、その柔らかな質感と立体感も実に巧みに表現されています。

しかし、ヴィーナスとキューピッドが仲良く竪琴を奏でているこのモチーフは何ともファンタジックで可愛いモチーフですね♪
今にもメロディーが聞こえて来そうです♪

斑（まだらな部分）があるからこそ、植物模様の彫りが生きています。

チェーンも含めて、鼈甲の特徴を生かして最大限に魅力を引き出していますね。

試しにGoogleで検索して現代の日本の鼈甲細工と比較してみてください。如何にこのフレームの仕事が素晴らしいかお解り頂けると思います。

バックライトを当てると、シェルのカメオも鼈甲のフレームも格別に美しい表情を見せてくれます。

つけて楽しむだけでなく、光に透かして芸術作品として楽しめるのも良いですね。