No.00006 小鳥たちの囀り |
制作者のサイン=切り株!!「これを見れば誰の作品なのか一目で分かるだろう。俺以外にこんなことできるわけがない!真似でも偽造でも勝手にどうぞ、絶対できっこないから♪」って、僕はこの作者の作品を見る度に、作者が草場の影でほくそ笑んでいると思いたくなるんです(笑) |
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左右で絵が違うのが良いですね〜♪ この作者の作品でイヤリングは初めてです。たぶんこれが最初で最後でしょうね。 |
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『小鳥たちの囀り』 エセックス・クリスタル イヤリング イギリス 1860年頃 ロッククリスタル(水晶)、18ctゴールド 2cm×1,6cm 重量 6,7g SOLD ※ 別途費用で手作りのピアス金具にお取り替えできます。 量産の金具はちゃちで壊れやすいので、ヘリテイジではアンティークジュエリーに相応しい、18金を叩いて作る手作りのピアス金具をご用意しております。 |
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エセックス・クリスタルは、水晶の裏から彫ったインタリオ(リバースインタリオ)に彩色した、細密立体ガラス絵と言える物です。(詳しくはこちらでご覧ください) 初めて見る人は説明を聞かないと、まるで立体物が水晶の中に入っているのかと思う程、モチーフが立体的に見えるのがエセックス・クリスタルの面白いところです!♪そんなエセックス・クリスタルの中でも、この作者の作品は別格の美しさと面白さを感じます。 |
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エセックス・クリスタルはサインがない物がほとんどですが、何人かの作者は作風に特徴があるので分かります。 特にこの作品の作者は「これを見れば自分以外の作者はあり得ないと、誰が見てもすぐに解るだろう」とでも言うような、他の作家作品には見られない、非常に高度な技術を持っていなければ不可能な細工をサイン代わりにしてあるのです!!! |
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左のポコンと出た枝がそうです。この部分は裏側から斜め上方に向けて、水晶の厚さ限界まで深く彫られており、しかも左、右、下のどちらから見ても彩色してあるのが解ります。 当時有名作家だったのか、偽物と思われる作品もたまに見ることがあります。鳥モチーフながらも全体の出来が稚拙でとても同じ作者とは思えず、サインの枝も誰でもできそうなレベルでした。私たちにとっては明らかに違いがあるのですが、見る目がない人だと違いは分からないかもしれませんね。贋作市場が成立してしまう理由です。 |
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この作品も、この作者ならではの特徴を持った枝のサインが見られます。
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蟻に彫らせたの? |
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この作品にもサイン代わりの切り株が確認できます。 |
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『インタリオとリバースインタリオの違い』 インタリオは元々、シーリングワックスに押して使う印鑑としての役目で作られた物なので、その細工の魅力が解りにくいところがあります。リバースインタリオは"透明な"ロッククリスタル(水晶)を裏から彫っているので、前面から見るとインタリオには見えず、カメオのように美しいジュエリーとして身に付けて楽しめるのが大きな違いです!! エセックス・クリスタルも20世紀初頭のリバースインタリオのジュエリーも、宝石が主役のアンティークジュエリーにはない、現代のジュエリーとは一線を画す特徴と魅力を備えた素晴らしい芸術作品であり、ジュエリーでもあるのです!!♪ |
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小枝と木の葉の彩色もこの作者独特の美しいものです!♪ |
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金粉を交えた美しい彩色もこの作者の特徴です! |
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どちらの小鳥も完全に立体なので、どの角度から見ても生き生きとしています。イヤリングとして着ければ、耳元で小鳥たちの囀りが聞こえてきそうですね♪ |
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裏にマザーオブパールを使ったオープンセッティングなので、裏から光りを当てて見るとファンタジックで美しいんです!♪ |