No.00135 睡蓮の畔 |
『睡蓮の畔』 |
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このシガレット&マッチケースは、モネの『睡蓮』を彷彿とさせるような美しく幻想的な世界が、全面に表現されています♪ |
何ともセンスの良さを感じるシガレットケース&マッチケースです。大小のセットなのが楽しいですね!♪眺めているだけでも、畔に広がる睡蓮の奥行きまで見えてきそうで楽しいじゃありませんか♪ |
クロード・モネ(1840-1926年) | 『睡蓮』を描いたモネは、印象派を代表するフランスの画家です。印象派が活躍した19世紀後半も、アール・ヌーヴォーと同様にヨーロッパでジャポニズムが持て囃された時代と重なります(ジャポニズムの歴史的背景はこちらも参照)。 モネ自身、浮世絵から強い影響を受けたことを自ら語っていますし、常に広重に対する賛辞を公言していたそうです。ついには風景を描くために広大な土地を求めて庭園を造り、多くの園丁を雇い、池には日本風の太鼓橋を作らせました。ここで晩年の大作「睡蓮」が描かれたのです。 印象派の画家の中で、浮世絵に縁がなかった作家を探し出すことは困難と言われるほど、印象派への日本美術の影響は強く、同時にアール・ヌーヴォーにもジャポニズムは確実に影響を与えているのです。 |
少し前までは日本人の"アール・ヌーヴォー研究の第一人者"すら、アールヌーヴォーへのジャポニズムの影響を強く否定していたようです。 ごく最近になってようやく美術史上で、アールヌーヴォーへのジャポニスムの影響が認められ、定説となったようです。私からすれば、研究なんてしなくても、見れば感覚的にすぐ分かる気がするのですが・・。日本人自身が日本を否定するのは、諸外国から見ると非常に違和感があることのようですが、美術の世界でもこの現象は変わらないようですね・・。 これは日本の優れた物や文化が大切にされず、忘れられ、失われていく原因でもあります。日本の文化・美術教育もどうにかしていきたい所です。 |
シガレット・ケース
もちろん両面ともに美しい造形です♪ |
内部はシルバーギルトが施してあります。シルバーが剥き出しだと黒ずんできて、入れたものが黒く汚れることがありますが、表面がゴールドなので安心です。 |
DEPOSEはメーカー名です。 |
フランスのシルバーのホールマークが刻印されています。 |
マッチ・ケース
小さいマッチケースですら、葉脈の繊細なディテールまで表現されている丁寧な作りです!♪ |
1つ1つに表情がありますね♪ 生き生きとした植物の表現が、実にアール・ヌーヴォーらしいです。 |
かなり立体的に作られており、その美しい造形は、シルバーに本物の花を埋め込んだのではという印象さえ与えます。 |
マッチケースの蓋は、スプリングが効いているのでカチッと開きます。 |
上面 | 底面のギザギザがマッチケースの証です。昔は黄燐マッチだから、これで火が付けられたのです。 |
蓋上部の片側にほんの僅かな凹みがありますが、よく見ないと気がつかない程度です。もちろん使用には全く問題ありません。実用品でこのコンディションなら、ほぼパーフェクトと言えます。 |
シルバーが薄いと内側に凹んでいたりするものですが、十分な厚さで作られているため、そのような凹みはありません。 |
マッチケースに付いているメーカー名とマーク |
使い方の例
アンティークの小物は、作りだけでなく美術的に素晴らしいものも多いのですが、昔とは生活スタイルが違うため、どう使って良いか分からないという声も少なくありません。シガレット・ケースは残念ながら名刺は入らないので名刺入れとしては使えませんが、アイデア次第で工夫して楽しく使えば良いのです♪ | |
これは、以前ルネサンスでアンティークの切嵌細工のシガレットケースを購入された方が、私はこんな風に使っていますよと参考画像を送って下さったものです。意外にもいろんな物を入れられるオシャレな携帯用ケースとして使えるんですよと仰っていました。男性の片桐だと細々した物を扱うようなシーンがないらしく、何に使えば良いかイメージしにくいようなのですが、特に女性はこういう使い方もイメージしやすいのではないでしょうか。 |
こんなにセンスが良くて美しい小物セットなら、用途があって手に入れるのではなく、この美術品のために用途を考えるくらいでも良いと思います。身近に使う小物が素晴らしいと、ちょっとした日常生活の一幕でも、より楽しいものにできるのですから♪ |