デマントイド・ガーネット

ウラル産デマントイド・ガーネットの虹色のファイア

 宝石の中で、数少ないダイヤモンド光沢(金剛光沢)を示すことができるウラル産の幻の宝石です。

含有するCr(クロム)による鮮やかなネオン・グリーンが、他の緑石にはないインパクトを与えます。ダイヤモンドを超える分散度を持ち、ダイヤモンドよりファイアが出やすい特徴もあります。

 新種の宝石として認知されたのは1864年と遅く、1868年にパリ、ロンドン、ニューヨーク、サンクトペテルブルグなどの高級宝飾店のショー・ウインドウで華々しく世界デビューした後、19世紀後期以降の比較的新しい年代のハイジュエリーで見ることができます。原石の状態でも殆どがせいぜい2〜3mm程度で、5mmを超えるサイズは滅多に採れませんでした。熱烈な支持はあったものの、商業的な採掘は採算面から困難で、ゴールドやプラチナ採掘の副産物として少量が得られていました。1910年代には枯渇し始めており、1917年のロシア革命に伴う商業的採掘の終焉に伴い、第二次世界大戦後を待たずに知られざる幻の宝石となりました。

より詳細はこちらをご覧下さい

 

・アンティークジュエリー用語集に戻る