聖地ハムステッド・ヒース(3) ロンドン高級住宅街のお庭で感じる和
初の羽田空港国際線は、思わずキョロキョロしてしまいました(笑) 5月の空港は、ちょうどイミテーションの藤の花で彩られていました。旅立つ日本人をどうこうより、外国から来るお客様をおもてなしというのがコンセプトなはずなので、「藤が日本らしいのか〜。これを見て外国から来る人は日本らしさを感じるのか〜。」などと思いながら日本を離脱しました。 |
ハムステッド・ヒースへのお散歩の道中・・。む?! あれれ?藤棚みたいなのがあるよ?何?庭もジャポニズム? 後でイギリス人ディーラーに尋ねたところ、「うちの庭にも藤の花はあるよ。イギリスでは普通に庭木の店で買えるし。」とあっさり。ロスチャイルドのお城への郊外ドライブの途中にも、藤があるお家がありました。意外でしたが、藤に彩られた煉瓦造りの住宅はとても綺麗で羨ましかったです。 |
ヘリテイジのトップページは、なるべく季節に合わせてイメージビジュアルを変えるようにしています。藤の季節はこちらのジュエリーでビジュアルを作成してみました。フランス製で、ヨーロッパに藤はないと思っていたのと、葉っぱの形状などから葡萄の可能性が高いのかなと感じたものの、それにしては美しく垂れ下がるダイヤモンドの房が藤っぽすぎるし葡萄の実の表現とも違うので何だろうと思っていました。写実表現だけがアートではなく、芸術作品ではデフォルメしたり理想の世界を表現したりすることはよくあるので、やはり藤なのだろうと感じました。 |
シダもそこら中に生えていました。日本庭園や里山に生えているイメージでしたが、シダは世界に約1万種とも言いますし、至る所に生えているのでしょうね。これは食べられるやつかなぁなんてつい考えてしまいました(笑) |
ミニ笹藪もありました。笹も好きです!♪パンダ的な意味ではなく(食糧)、アートのモチーフとしてです(笑) 右は昭和初期の竹か笹のアンティーク着物です。枝の太さからすると竹でしょうか。現代の日本だと地味な色合いが好まれるイメージですが、戦前はとてもアーティスティックでカラフルな着物がたくさん作られているのです。華道で言う「虫喰い葉」の表現や、色の表現も実に芸術的ですよね。上質な絹が使われており、今でも色褪せず鮮やかな美しい色を保っています。赤い絹の地紋にもご注目下さい。よ〜く見ると、竹もしくは笹の葉や枝が表現されているのがお分かりいただけるでしょうか。優れたアンティーク着物には「こんな所にまで?」と言う仕事が当然のように施されているものなのですが、古の日本の職人と、西洋アンティークジュエリーの職人の仕事とで通ずる所を私が感じる所以です。 |
ひっそりとカラーまで咲いていました。カラーも大好きな花なのですが、切り花しか見たことがなかったので地面から生えているのを見てちょっと感動なのです。 |
カラーが日本らしいかと言えばそうでもありませんが、カラー・モチーフの帯も持っていたので思い出した次第です。この帯は現代、蝶々の着物はおそらく戦後の紬で、『静寂の葉』ご紹介の際に根付として使う場合のイメージ用に撮影したものです。アンティーク着物はそれだけで完成された芸術作品なので、確かにジュエリー類は不要です。技術は世界一あったはずなのに日本にジュエリー文化がなかったのは、一説には着物が美しかったせいとも言われます。でもアンティークジュエリーには、帯留や根付として使ったら楽しそうなアイテムがたくさんあります。アンティーク着物を知って以降、現代の着物はタンスの肥やし気味なのですが、アンティークジュエリーとのコーディネートを楽しむにはちょうど良いかもと発見しました♪♪ みなさんにご興味を持っていただけるかは分かりませんが、これからも機会があれば私の着物コレクションをご披露しようと思います。もうコレクションを増やすことはなさそうですが、アンティークジュエリーと言う世界を知らなかったサラリーマン時代にかなりの数を集めてしまいました(笑)どれも宝物です♪ 次回につづく |
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