No.00032 真珠の花

天然真珠を使ったエトルスカンスタイルのゴールドのバー・ブローチ

エトルスカン・スタイルの金細工とシードパールを組み合わせた珍しいデザインのバー・ブローチです!!♪

 

エトルスカンスタイル バーブローチ ヴィクトリアン 天然真珠 ゴールド アンティークジュエリー 粒金 縒り線細工
←実物大
ブラウザによって大きさが違いますが、1円玉(直径2cm)を置いてみれば実物との大小比が分かります

『真珠の花』
エトルスカン・スタイル ブローチ

イギリス 1870年〜1880年頃
シードパール(天然真珠)、15ctゴールド
1,5cm×4,7cm
重量 8,1g
SOLD

紀元前の古代エトルリアの超高度なゴールドジュエリーに刺激を受けて作られた、エトルスカン・スタイルのブローチです。
エトルスカン・スタイルのジュエリーは高い技術によるゴールドの美しく繊細な細工が特徴ですが、このブローチは天然真珠と組み合わせた珍しいデザインとなっています。他のエトルスカン・スタイルのジュエリーにはないエレガントな雰囲気が魅力です♪

エトルスカンスタイル バーブローチ ヴィクトリアン 天然真珠 ゴールド アンティークジュエリー 粒金 縒り線細工

 

高度な金細工

エトルスカンスタイル バーブローチ ヴィクトリアン ゴールド アンティークジュエリー 粒金 縒り線細工 エトルスカンスタイル バーブローチ ヴィクトリアン 天然真珠 ゴールド アンティークジュエリー 粒金 縒り線細工
←実物大
ブラウザによって大きさが違いますが、1円玉(直径2cm)を置いてみれば実物との大小比が分かります

デザイン的には珍しいエトルスカン・スタイルのジュエリーですが、デザインに頼らず高度な技術が施されています。

最も細い縒り線は、0,1mm程の極細の金線2本を縒ってあります。これほど細い金線自体、今では作れる物ではありませんし、それを綺麗に縒ることも不可能なのです!!
そして、粒金も肉眼でかろうじて見えるほどの極小の粒金が蝋付けされていますが、この蝋付技術の高さが素晴らしい!!

イタリア考古学 カステラーニ アンティークジュエリー ブローチ エトルスカンスタイル

エトルスカン・スタイルのジュエリーは、紀元前の古代エトルリアのゴールドジュエリーに刺激を受けて作られた物です。
左は僕が以前扱ったイタリア考古学風ジュエリーで、カステラーニ作と思われる作品です。彼の作品が高く評価されたことで、1870年代に多くのエトルスカン・スタイルのゴールドジュエリーが作られるようになったのです。

こういう小さくて繊細な金細工は、大きな画像だと繊細さが全く感じられないし、かといって実物大の小さな画像では細部がつぶれてしまい、画像だけでは魅力が伝わりきらないんです。実物をご覧になると、黄金だけでここまで表現できるのかと驚かれると思います。

過去に扱ったカステラーニの作品

高度な真珠細工

エトルスカンスタイル バーブローチ ヴィクトリアン 天然真珠 ゴールド アンティークジュエリー 粒金 縒り線細工

天然真珠の花は、4種類の大きさのシードパールを使って表現されています。

中央の一番大きな真珠で雄しべを表現しています。真珠を留めたフレームにご注目ください。単純な形ではなく、フレーム自体が花びらのように形作られている手の込んだ作りです。
2番目に大きな、花びらの最外周に使われている天然真珠は独立した三角形のような台座に留めてあります。パールの使い方も留め方も、実にセンスがありますね♪

エトルスカンスタイル バーブローチ ヴィクトリアン 天然真珠 ゴールド アンティークジュエリー 粒金 縒り線細工

さらに斜めの角度から見るとお解り頂ける通り、一番外側の花びらから内側、雄しべにかけて高さに差をつけた作りになっています。単なる平面ではなく、立体的に作られているからこそ真珠の花がより生き生きとして見えるのです♪

最も小さな真珠は1mm以下の極小真珠ですが、全部の色が揃っています。これはオリジナルが元のままの落ちずに付いているということです。アンティークジュエリーでも、出来の悪い物は真珠が落ちて留め直されていることも少なくなく、爪留め技術がなく接着剤が使われて変色していたり、真珠の色が揃えられずその部分だけ違う色だったりするのです。

このことからも、シードパールを使ったジュエリーとしては、このブローチが如何にハイクラスの物として作られたかが分かります!♪

エトルスカンスタイル バーブローチ ヴィクトリアン 天然真珠 ゴールド アンティークジュエリー 粒金 縒り線細工

雄しべ部分の1番大きな真珠は、完全な半球ではく先端が少し平らになっています。実際のよく見る花も、雄しべ部分は半球型ではなく少し平らになっているので、意図的にそういう真珠を探して使ったのだと思います。よく色や照り艶まで揃った天然真珠があったものだと感心します!だからこそ、そのメインの真珠を留めるフレームも、丁寧に彫金を施した美しいデザインにしてあるのです♪

 

エトルスカンスタイル バーブローチ ヴィクトリアン 天然真珠 ゴールド アンティークジュエリー 粒金 縒り線細工
左右両端に3つずつ付けられた金線には、ワイヤーのような彫金を施してあるのも珍しいです。さらにワイヤーの先端には小さな粒金が付けられています。細部まで拘ったデザインと作りには驚きます。アンティークジュエリーの中でも、本当に良いものとして作られたからなのだと思います。
エトルスカンスタイル バーブローチ ヴィクトリアン 裏 ロケット ゴールド アンティークジュエリー 粒金 縒り線細工
ヴィクトリアン 裏 ロケット ゴールド アンティークジュエリー 粒金 縒り線細工 ヴィクトリアン 裏 ロケット ゴールド アンティークジュエリー 粒金 縒り線細工

裏には細長いロケットがついて、中に布が敷かれています。セーフティーチェーンは後でつけられたものです。

 

その他のエトラスカン・スタイルのジュエリー

エトラスカンスタイルのアクアマリンを使ったアンティーク・ネックレス

『エトルリアの知性』
エトラスカンスタイル アクアマリン ネックレス

オーストリア? 1870年代
アクアマリン、ゴールド(12K)
チェーンの長さ38cm
重量 8,5g
SOLD

エトラスカンスタイルのジュエリーでも類を見ない驚異的な極細の縒り線細工が施された、ハイレベルの作品です。アクアマリンのような透明な石を使ったエトラスカンスタイルのジュエリー自体も大変稀少で、これまでに見たことがありません。エトラスカン独特の渋さや格調の高い雰囲気に加えて、華やかさもプラスされた、ジュエリーとしても見たときにも非常に魅力的なネックレスです。

 

古代エジプトのアメン神の化身である雄羊を表現したイタリア考古学風ジュエリーのラムズヘッドのアンティークのゴールド・プチ・ペンダント

『RAMS HEAD』
イタリア考古学風ジュエリー 
ラムズヘッド プチ・ペンダント

イギリス 1870年頃
18ctゴールド
直径 1,4cm(本体のみ)
重量 2,8g
SOLD

典型的なモチーフながら、イタリア考古学風(エトラスカンスタイル)のジュエリーでは初めての極小のペンダント(直径1,4cm)です。
これだけ小さいのに18金で、しかも精緻な作りのハイグレードのゴールドジュエリーはアンティークでも滅多に出会うものではありません。イタリア考古学風の第一人者カステラーニを彷彿させる見事な出来映えです。
小さくて作りが良いものは品の良さも満点で、普段使いしやすいのも良いですね♪