No.00199 TRUTH |
|
||||
『TRUTH』 |
TRUTH(真実)という、珍しくて面白いインタリオが施されています。ジョージアンらしい、シンプルながらも丁寧な作りと、エレガントな透かしのデザインも美しいです。小ぶりなサイズと軽やかなデザインも相まって、ペンダントとしても使いやすい上に、実際に封蝋に使っても楽しめる、魅力的あふれるフォブシールです♪ |
小ささの魅力
このフォブシールにはいくつもの魅力がありますが、その1つがサイズの小ささです。 |
『ラブ・バード』 プチ・フォブシールセット イギリス 1880年頃 高さ 1,5cm SOLD |
過去には左のように、スプリットリングで纏めることができる高さ1.5cmほどのチャームサイズの特殊なフォブを扱ったことがあります。 こちらは印鑑として実用する目的ではない、ジュエリーとして楽しむための少し新しい時代の物です。 |
『アンズリー家の伯爵紋章』 ジョージアン レッドジャスパー フォブシール イギリス 19世紀初期 3,7cm×3cm 奥行き2,2cm ¥1,230,000-(税込10%) |
しかしながら、通常の貴族の男性用のフォブシールはある程度の大きさがあります。 |
イギリスのアンズリー家の伯爵紋章シールと比べると、いかに小さいものかがお分かりいただけると思います。大きくて威厳がある宝物も良いですが、小さくても格調の高さを醸し出せる宝物にも非常に魅力を感じます。 |
手のサイズと比較すると、もう少しイメージが湧きやすいでしょうか。『TRUTH』は小ぶりな上に軽やかな透かしのデザインなので、持った時の重量感も全く異なります。それぞれに魅力がありますね。 |
珍しいインタリオのモチーフ
|
||
このフォブシールの最大の魅力はインタリオのモチーフです。 |
羽根ペンを持つ手の上には『TRUTH』の文字が彫られています。これは手紙を書くのが絶対に楽しくなるアイテムですね♪ |
『英国貴族の紋章』 ジョージアン シールフォブ イギリス 1820年頃 SOLD |
||
『魔法のクリスタル』 ジョージアン スモーキー・クォーツ フォブシール イギリス 1780年頃 SOLD |
||
インタリオが紋章の場合は、仕事などに必須の実用品という意味合いを強く感じます。右の『魔法のクリスタル』は緻密な彫りの紋章ながらも、外観の芸術性があまりにも高いので貴族の見せびらかし用だった可能性もありますが・・。 |
この『TRUTH』は絶対に貴族の遊び心ですよね。 手紙の封蝋は紋章シールでも十分なはずですが、わざわざこのような面白いインタリオをオーダーしたのです。 アサヒヤ紙文具店さんのHPを参考にして、私もエルバンのシーリングワックスで試してみました。 |
ワックスが固まりきらないうちにフォブを離してしまったため若干右端が失敗していますが、初めてでも1回目でこの程度はできるくらい簡単です♪ エルバンは1670年創業のフランスの老舗ブランドです。王室御用達で、エルバンによる上質なシーリングワックスのおかげで封蝋が流行し、やがて習慣となったそうです。 色はお選びいただけませんが、フォブシールをお求めの方にはシーリングワックスを1本サービスしておりますので、ぜひ当時の貴族と同じように楽しんでみて下さい。 |
持ち主の貴族の用途はきっと恋文用ですね♪ 大好きな気持ちを込めて書いた手紙を封筒に入れ、最後に心を込めて、わざわざ特別に作ったこのフォブシールでTRUTH、真実の封蝋をしたのでしょう。 |
ジョージアンらしいエレガントなデザインと作りの良さ
インタリオも面白いですが、本体のエレガントなシルエットや作りの良さもジョージアンらしい魅力を感じます。 『TRUTH』のような遊び心満点のモチーフのフォブシールは滅多に見ることがありません。
|
普通は紋章のシール1つあれば十分に事足ります。 その1つにお金を全力投球して、とっておきのシールを作るのが通常だったでしょう。 よほど財力と知的な遊び心を兼ね備えた、当時としても希有な存在の人物が作らせたに違いありません。 |
ランボルギーニ・ディアブロ SV "Diablo SV. (5914315674)" ©Damian Morys from New York City, United States(16 May 2010, 10:28)/Adapted/CC BY 2.0 |
例えるならばこういうイメージです。 ちなみに、主に投資目的の人が買うのはフェラーリです。投資目的の人は価値が下がることを嫌うため、殆ど乗ったりもしません。確実に儲けることを目的としており、贅沢とは真逆です。同じように超高級車を買うにしても、遊び心を満足させるための優雅な贅沢とは全く異なります。どれを選ぶか、どういう使い方をするのかで、分かる人にははっきりと分かります。超高級品ならではの世界ですね〜(笑) |
インタリオの手が持っているのは羽根ペンです。 これを見ていると、同じジョージアンに作られた美しい黄金の羽根ペンを思い出します。 |
本体の優美な曲線、そこに丁寧に彫られた模様と溝は、シンプルながらも職人による丁寧な仕事ぶりがうかがえ、さすがジョージアンのフォブシールと言えます。 約200年も前の貴族の、豊かな文化を感じ取ることができます。 |
フォブシールは本来、懐中時計のチェーンやシャトレーンに下げる、日本の根付のような物なのです。このため、表裏のない完全に立体的な作りが特徴です。それが普通のペンダントにはない魅力でもあります。 小さくて完全に立体的な手作りの物は、普通のペンダントよりもずっと作るのに手間とコストがかかります。もし作ることが出来たとしても相当高額となり、現代では採算が合いませんから実質上作るのは不可能です。だから、こういう19世紀初期ならではの手間のかかったフォブシールはとても貴重で魅力的な物なのです。 ペンダントとして美しい上に、フォブシールとして使うこともできるのですから・・。 |
美しい半透明のコーネリアン
エレガントな形状のゴールドの柱から垣間見えるコーネリアンは、オープンセッティングになっています。 |
半透明の上質なコーネリアンが使われているので、裏からの僅かな光だけでもとても美しい雰囲気を放ちます。 |
|
||
通常サイズのフォブシールだとペンダントとしては使いづらい印象があった方でも、このフォブシールだと小ぶりなことに加えて軽やかな透かしのデザインになっているため、気軽に使いやすいと思います。 撮影に使っているような、作りが良いアンティークのゴールドチェーンをご希望の方には別売でお付け致します。いくつかご用意がございますので、ご希望の方には価格等をお知らせ致します(チェーンのみの販売はしておりません)。現代の18ctゴールドチェーンをご希望の方には実費でお付け致します。高級シルクコードをご希望の方にはサービスでお付け致します。 |